「こころ」は確かに内容的には中学生には、まだ早いか もしれません。難易度も★★★ですね。ただ、高校1年� �で学習することが多いと思います。
「こころ」は日本人の好きな小説では、不動の1位と言� �ていいかもしれません。
夏目漱石の文章は難解ではありませんし、日本語学習にも向いていると思います。簡潔で筋は 追いやすい。もともとは新聞の連載小説なので、あまり 難解なものにすると読者は困りますよね。
例えば書き出しは
上
「私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでも ただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間 を憚る遠慮というよりも、その方が私にとって自然だか らである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「 先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事であ る。よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない 。」
日記のような文章ですね。漢字だらけだと感じますか? 青空文庫は振り仮名もあります。振り仮名があるものは 日本人でもみんながよめるわけではないということです 。
下も先生の「手紙」ですので、難解な表現はそれほどな い。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148...773_14560.html
ちなみに、日本の高校の国語の授業で取り上げられる小 説は、「
こころ」、芥川の「羅生門」、そして中島敦の「山月記 」がベスト3じゃないでしょうか。
大江健三郎は、教科書ではあまり取り上げられませんが 、推薦図書にはなります。かなりくせのある文章という 印象です。
私が高校時代に読んだ推薦図書の中では遠藤周作の「沈 黙」や「海と毒薬」、大岡昇平の「野火」が記憶に残っ てます。余裕が出来れば、読んでみてください。